top of page
  • 執筆者の写真ヒポクラ × マイナビ編集部

アビガン、レムデシビルなどCOVID-19治療薬6剤に関する考え方 日本感染症学会が指針第2版を公表

日本感染症学会が指針「COVID-19に対する薬物治療の考え方(第2版)」を公表しました。抗ウイルス薬治療の対象や開始のタイミングについての参考基準を改訂したほか、ファビピラビル(商品名:アビガン)、レムデシビルなど6つの薬剤について国内外の臨床報告や投与時の注意点を説明しています。また、抗ウイルス薬の使用は「リスクと便益を熟慮して投与の判断を行う」とし、慎重に実施するよう求めています。

抗ウイルス薬治療の対象と開始のタイミング

指針は、抗ウイルス薬治療の対象と開始のタイミングについて6つの参考基準を示しています。

対象については、第1版では50歳を基準としていましたが、第2版は60歳に変更されています。また、確定診断がついていない患者は抗ウイルス薬の適応とはならないことが追記されました。


<参考基準>※指針より引用

1. おおむね60歳未満の患者では肺炎を発症しても自然経過の中で治癒する例が多いため、必ずしも抗ウイルス薬を投与せずとも経過を観察してよい 2. おおむね60歳以上の患者では重篤な呼吸不全を起こす可能性が高く、死亡率も高いため、低酸素血症を呈し継続的な酸素投与が必要となった段階で抗ウイルス薬の投与を検討する 3. 糖尿病・心血管疾患・慢性肺疾患・悪性腫瘍、喫煙による慢性閉塞性肺疾患、免疫抑制状態等のある患者においても「上記2」に準じる 4. 年齢にかかわらず、酸素投与と対症療法だけでは呼吸不全が悪化傾向にある例では抗ウイルス薬の投与を検討する 5. PCRなどによりCOVID-19の確定診断がついていない患者は抗ウイルス薬の適応とはならない

薬の選択

指針は、国内での入手可能性や有害事象の観点から、6つの薬剤を選択肢として挙げています。それぞれについて、機序、国内外の臨床報告、用法・用量、投与時の注意点を説明しています。ポイントをまとめました。

指針は他に、COVID-19の治療に使用できる可能性のある薬剤として、インターフェロン、カモスタット、ナファモスタットを挙げていますが、これらについては「効果や併用効果に関しては今後の知見が待たれる」としています。


閲覧数:18回0件のコメント
bottom of page